続き

朝五時位に起きる。ここ二日ほど睡眠時間が少ない。イスラム教のお祈りが8分くらいに始まるが、なんかいつも適当な時間に始まる気がする。
シャワーを浴び、六時半位にホテルの受付に行き、ツアーを待つが全然こない。七時位になって、受付が起きて、コンコンとドアに来たので鍵をあける。バッグを預けるのに50DHかかる。ツアーの奴の笑い方がイッヒッヒみたいな感じで面白いから笑ってたら、ユーライクマイスマイルとか言ってたくさん笑う。良い奴だ。
着いて行くとツアーのバスである、スペイン人十人くらい(全員知り合いというわけではなかった)とイギリス人二人と自分達でバスに乗る。テンションの高いモロッコ人に君が代を歌わせられる。一人で歌ってた。
バス七時半位に出発。ガイドはいなくて運ちゃんがガイドを兼ねる。運ちゃんはフランス語とアラビア語しか話さないから何言ってるかわからないけどすごいいい奴だった。交通ルールはちゃんと守るし。けど丁寧に運転してたのに、猫を結構後だけど、途中でひいてしまった。自分達は助手席に2人で乗っていたから瞬間を見たし、感触もわかった。こういうのは初めてだった。後ろのスペイン人はみゃーおと言ってた。猫をひいたあとおっちゃんはしばらくブツブツ言ってた。お祈りだろうか。おっちゃんは悪くないよと言いたかった。あと景色や気候と相まってか非常にサイケに感じられる民族音楽みたいのを聴いているから何か適当に聴いたらサハラの人達の音楽らしい。ギターみたいなシタールみたいのと適度なドラムがあって歌が良かった。
まずマラケシュを出て、山へ向かう。アトラス山脈。オートアトラス。向かう前にガソリンを満タンに入れる。入れてしばらく走ってたら突然Uターンして戻る。何言ってるのかと思ったら、お釣りをごまかされたらしい。100くらい取り返してた。
また山へ。山はすごい。禿山だらけである。ガードレールとかないし、カーブだらけでくねくねしてる上に、曲がろうとすると、対向車が来てるかわからんからいつもヒヤリとしながら交わして走る。ブルガリアで夜中、遠くに見える自分たちとは全く違う方向に向いている光がだんだんと曲がってこちらに近づき、しまいにはこちらと、すれ違うのと同じ様に、オートアトラスでは全く違うところを走ってる様に見える車と同じ道を曲がって曲がっていつしか自分達も通っていた。違う様に見えても回り回って実は同じというのが何だかとても良い様に思えた。今日はやたらと空が青くて、広くて山がレンガみたいだったり見所が尽きない。禿山の上にポツンと木が一本だけとかもあってとても興奮した。なんか不思議に思えるのが多く、誰もすまなそうなところ村が結構あるし、突然コーナーの一角にポツンとお土産やが登場したり、どこにもしばらく建物がないのに小学生くらいの子供達四人がディズニーのリュックしょって歩いてたり、あと村に桜みたいな木が沢山生えてた。モロッコに桜あるのかな。帰ったら調べよう。
ディズニーもそうなんだけど、コカコーラもすごいね。アメリカ。道があるところは全てある気がするよコカコーラ。モロッコではほとんどコーラかスプライトかファンタしか、見ないよね。かろうじてPOMSがあるけど、これはどこのなんだろう。アフリカはこういうのを真似して作れる様になったら脱アフリカなんではないだろうか。
オートアトラスを超えたあとはアインベンハッドゥに行く。遺跡だ。糞とかで固めた家っぽいね。ここでイギリス人カップルというか夫婦と仲良くなる。あとで聞いたら広告とグリーンエネルギーの仕事をそれぞれしてるらしい。彼らは25日間休みを取ったらしい。ネイティブの英語はやっぱり聞き取れない。友人も手こずるが会話が出来てて凄いなと思う。自分は英語に対する圧倒的な敗北感を胸に決意した。彼らはすごい良い人で昼飯もテーブルを一緒に食べる。昼飯のレストランでは日本語ペラペラのモロッカンとも話す。川崎重工とか英会話教室で働いてたらしい。スジ焼きが好きらしい。良い奴笑 そんなうまくないですよみたいな日本語。ここでチキングリルを食べる。ポテトばっかだった。
昼飯後はワルザザート、ザゴラと砂漠までひたすら走る。時折、フォトフォトとか言って止めるがわりと頻繁にやるから途中からみんなにノーノーと言われてしまってた。マラケシュからザゴラまで車だったのだけどだいたい250キロくらいだと思うんだけど、くねくねが多すぎてすごい時間かかるんだよね。でも信号なんてほとんどなくて一本道でだだっ広くてアフリカを感じた。友人曰くアメリカもこんな感じらしい。それでザゴラに着いたら、ターバンを買う。そこではみんなセンズリセンズリ言ってる。モロッコ全都市で通じる日本語の一つに入るのじゃないかと勘ぐるくらい言いやがる。まあ観光地だけだろうけどさ。そんなみんなこの言葉使わないと思うんだけどな。一日に何回するかと聞いてきて適当に答えるとじいさんが俺はファイブタイムスだとか言いまくっててなんか面白かった。笑ってばっかで面白い。
ターバンを買ったらいよいよラクダに乗る。ラクダは高い。そしてマシーンの様である。車なんかより僕らの意思が介在せずただ歩く。時折止まると、合図もなしにそのままの姿でしょんべんをする。風貌、みてくれだけでなく、ラクダを好きになった。キャメルのパッケージはとても良いと思う。ラクダに一時間ちょっと乗る。感動する。夕日は綺麗だし、星が全く明かりがなくて綺麗だ。こんなに星があるのってプラネタリウムくらいでしか見たことないよって感じ。二回流れ星を見る。真っ暗な中歩いていたらテントに着く。イギリス人の人たちとテントをシェアする。次に火を囲みながらご飯ができるまでミントティを飲んだり、クッキーを食べたり、ナッツを食べたりする。砂漠のモロッカンも陽気だ。突然アラブの名前を付け始める。俺らは二人とも同じ名前だったのがほかの西洋人とかよりもなぜか受け、その名前でやたらと呼ばれる。友人はドゥビアで、自分はヌグダと呼ばれる。ホントはもっと違った名前だった気がするけど、いつの間にかこのなまえになってた。ナッツを食ってたら場所を移動し食事用テントで夕食を食べる。六人席でイギリス人達と離れる。スペイン人四人と自分たち。結構ビビってたが、マジで陽気だった。バルバラって32くらいの女がヤバかった。相手は英語なんか一切話さないが、スペインでゴリ押しで全く何いってるのかわからないのだがめちゃくちゃ盛り上がる。スープを飲んでてお代わりを勧められて、ワンモアヌグダ、ノーモアドゥビアとか言ってたらドゥビアコールに変わり意味のわからない高揚を体験する。謎だ。その後タジンを食べ終わったら、アニメの話になる。スペインでは日本のアニメが人気である。全然何言ってるのかわからないが、色々聞いてハイジとキャプテン翼をあてる。そしたらアニソンを歌えと言われる。スペイン語ではシングをカンタと言うらしくカンタカンタと何度も何度も言われて全然知らないのに歌った。
食後、焚き火を囲む。土の中でパンを燻製する。サハラの歌を聴く。めちゃくちゃ良かった。スプーンとポリバケツでリズムをとり、後は合唱。良かったね。
その後なんかそれぞれ歌う流れになってしまい日本人の番がくる。なんにも日本の歌が思いつかずビートルズのヘルプを歌う、僕の心情だったよ。終わったら誰かがイエローサブマリンを歌ってくれて助かった。でもその後日本の曲をと言われ、朝歌ってたのは?ってなって君が代を2人で歌う。あとはイギリス人はオエィシスのワンダーウォール。スペイン人は謎の曲をたくさん歌ってた。あと、エル・カンターレて曲あるよね?それもかな。大川隆法とは違くてあるよね?まあたくさん。その後、それぞれに眠りにつく感じかな。あ、あと山の奥が光ってて何だろうと思ってたらだんだん月が登ってきて驚いた。月ってあんな明るいんですねて久々に思い出したよ。それとトイレはテント群から離れたところにあるんだけど、その孤立してる感じがとても良かったね月に少し照らされて。
砂漠ほどアンビエントの似合う場所はないのではないかと思ったりする今日だった。十二時すぎ寝る。